セックスレス
(2019年7月14日更新)
自分の今回の症状がうつ病ではなくパニック障害の可能性があると気付き、早く病院に行きたいけど、世の中は3連休。火曜日にならないと電話もできない。
電話できっと「どうされましたか」と聞かれるだろうから、どのように説明しようか、考えていた。
8月に働く環境が大きく変わったこと。
それに対応しようと頑張ったけど、なかなかうまくいかなかったこと。
12月に友達が亡くなり、姉が出産したこと。
私は妊活中で人工授精も行ったのになかなか授からないこと。
夫婦仲もうまくいかず、『自分は愛されない』『価値がない』という気持ちが大きくなり、過呼吸を起こしてしまったこと。
うちはセックスレスだ。
私から誘わない限り、そういうことは一切ない。誘ったら毎回受け入れてもらえるならまだいいが、断られることもある。
「子供がほしい」と言うくせに、そういう行為はほとんどしない。矛盾だらけだ。
誘われない、求められないということはとても悲しいことだ。
女性としての尊厳を失わせるし、愛する人と愛し合いたい気持ちを満たすことができない。
また、子供を望む夫婦なら、そういう行動を取る必要がある。
さらに、私は生理が理想通りの28日周期できちんと来る。生理の2,3日目からムラムラし始め、排卵辺りでそれはピークに達する。その後は徐々に落ち着き、生理前にもう一度ムラムラし、次の生理が来る。
私が思うに、体は受け入れ態勢を整えているのだ。毎月性の欲求に翻弄される私の身にもなってほしい。体の要請に答えてほしいのだ。
だがどれだけ言っても、どれだけ説明しても、無駄だった。
どんな対応をしても、どんな態度をとっても、押しても引いても無駄だった。
万策尽きた。
私には「もう愛されない」という無力感だけが残った。
そして過呼吸を起こし、強制終了を迎えた。
ぼんやりとした意識の中、私は布団で横になりながら、スマホで『セックスレス』で検索して出てきた記事を読んでいた。
いくつかの体験談、乗り越える方法、色々な情報が出てきたが、私が今までやってきたことは夫が拒否しているパターンの夫婦によくあることであまりよくない例になるらしい。
感情をぶつけないで、徐々に、素直に、とか書いてあったけど、愛する人に愛されずにいて、感情をぶつけないなんてできるわけがなかった。少なくとも私には。
でも今回のことはそういう流れでの当然の帰結なのだな…と思いはした。
読み疲れてまた寝た。
そして火曜日を迎えて、予定通り精神科に電話したが予約は取れなかった。
詳しいことはまた次のブログで書こうと思う。
電話を終えるとドッと疲れが出て、そのまま寝た。
起きたら夕方になっていた。
主人は仕事から帰宅してリビングでテレビを見てくつろいでいた。
いつもと変わらない主人の様子だったが、私が食べようと思って置いていたパンがない。食べられていた。よくやられることなんだけど、今回は我慢ならない。
「パン、買ってきて」
寝起き早々、私が不機嫌な声を出したので、主人も気分悪そうに「は?」と。
構わず私は続けた。
「私が食べようと思ってたパン、食べたでしょ。買ってきて。今すぐ買ってきて。てゆうか、もうすぐ晩ご飯の時間だから、ついでに何か晩ご飯も買ってきて」
「は?今?」
「今。すぐ」
「なに食べたいの」
「何が置いてあるか分からんし、私が好きそうなやつ買ってきて」
「好きそうなやつって?」
「は?9年一緒にいて、私が好きなものも分からないの?」
主人は嫌々といった感じでコンビニに出かけていきました。
私はこれまで、命令口調で主人に言うことはほとんどありませんでした。
よっぽど腹が立っていたんだと思います。
だってそうですよね。私は体調を崩して仕事を休んで寝ていたんです。もちろん家事も全部ほったらかしです。私の看病をしなさいとか、病気の私に優しくしなさいなんて言いません。ただそっとしておいてほしい。
私が風邪を引いた時も、主人は甲斐甲斐しく看病なんてしません。食べ物も「何がほしい?」と私に聞いて、私がほしいと言った物を買ってきます。
あのパンは私が食べたいから買っておいたんです。それを『いつも通り』食べてしまった。
主人にとっては『いつも通りの』祝日なのかもしれないけど、私にとっては『緊急事態の』祝日なのに。
『いつも通り』パンを食べたってことは、主人はそういう意識が全くなかったってこと。私の異常事態に全く心が寄り添ってないってこと。
それは私を愛してるって言えるの?
これはそういう怒りなんです。
それに気付いているのかいないのか、主人は私がよく食べてるチョコの入ったパンと、ハンバーグが上に乗ったドリアを買ってきました。
パンはいいけど…ハンバーグ…体調悪いのに、こんなに食べられるわけないじゃん…
しかももうレンジアップした状態で買ってきてるからすぐ食べざるを得ず…文句言いながら食べました。
その夜、私は隣で寝る主人に「今日は病院に電話した」とぼそぼそと話し始めました。
「この過呼吸はいつものうつではなくてパニックじゃないかと思う」とか「過呼吸の要因としてこういうことがあったように思う」とか、話して、
「妊活はゴールが見えないから、元々メンタルがアレな私には難しい課題だったのかもしれない。何度も同じことを繰り返してきたけど、万策尽きて倒れて、まぁ…ここまで行きついたらもう仕方ないのかなとも思う」
というところまで話して、涙が出てきました。主人は黙って聞いています。
最後に、
「あなたは、妻に求められても嬉しくないの?」
と聞きました。
すると、ガバッと抱き締められました。
そして「嬉しいよ」と言われました。
今まで押しても引いても動かなかった主人の何に触れたのか分かりませんが、それが私たちが分かりあった瞬間でした。
通過してみれば簡単なことでした。
私に隙がなかっただけ。
主人は『絶対に私に嫌われたくない』ので、私が許可した時にしか手を出せない。けど、私は口では「してよ」と言ってるのに隙がないから手を出せない。
ただそれだけだったんです。
終わってみれば「なーんだ、そんなことだったのか」ですが、その渦中にいる時はそれができないんです。だから仕事から離れないといけなかった。
あれ?過呼吸ぐっじょぶ?
主人に聞きました。
「仕事でピリピリしてるけどある程度稼ぐ私と、稼がないけど隙だらけの私、どっちがいい?」
すると、
「愚痴を言わず、家事をして、隙だらけで、稼ぐ私がいい」
...良いとこ取りやんけ!!そんなスーパーウーマンは世の中に存在せん!(笑)
久しぶりに笑いあって一緒に寝ました。