お手本は旦那様。

うつ、パニックを経験してやっとがんばることをやめた。「自分を知る」を続ける39歳女性の記録。

いつか性的指向性がニュースにならなくなる日が来ますように

「あの芸能人が実はLGBTであることを告白した」

というネットニュースをたびたび目にする。

私はその度に思うのだ。

「こういう話題がニュースにならない日が来てほしい」

と。

 

今、テレビドラマで人気の「きのう何食べた?」で、こういう一場面がある。

西島さん演じるシロさんが電話で母親から

「あなた、自分がゲイだって職場にカミングアウトしてるの?

ゲイだってことはちっとも恥ずかしいことじゃないの。ちゃんと言うべきよ」

と言われ、頭を抱える。

「あのね、母さん、そんなこと、仕事には何も関係ないことだから言わないよ」

そう答えても母親は引かない。シロさんは「はいはい、もう遅いから切るよ」と無理やりに電話を切る。

私もこのシーンを見て頭を抱えた。

どうして自分が男が好きか女が好きか職場の人に明らかにせねばならないのか。

 

と、ここまで考えてふと思った。

私は「自分は男を好きになる人間だ」ということを特に言っていないのに、周りの人はみんなそれを知っている。

それはなぜか。

それは私が女であり、男と婚姻関係にあるからだ。

だから周囲は自然と私を「男を好きになる人間だ」と思い、発言する。そしてそれは間違っていないので、私も自然と受け答えする。

 

面白くないな、と思った。

「あなたは女だから当然男を好むのだ」と自動的に認識されてしまうことが。

そして恥ずかしくなった。

自分が女だと分かっただけで、性的指向性まで筒抜けになるなんて恥ずかしすぎる。

 

絶対数は無視して、単純に性に関するパターンは何パターンあるのか、簡単に考えると…

(男と女以外にも様々な性があるのは承知していますが、ここでは極めて簡単に論ずるため、二つにしています。さらには体を規定するものにもDNAや生殖器の形など様々ありますが、単一に体として簡単に述べています)

女という性別に対する今の認識は、

「体が女で、心が女で、性的指向性が男である」

ということだと思うが、それは単純にいうと、1/8のパターンでしかない。

さらに、男という性別に対する今の認識も、

「体が男で、心が男で、性的指向性が女である」

ことで、同じく1/8のパターンだ。

あと6/8のパターンがあるのに、それらを特殊扱いしている。

私としては、例えば facebook のプロフィール欄に性的指向性の項目がある。

このような自分の意思で公開できる場所で、少なくともこの8パターンから選べるようになったらいい。

さらにそれが当たり前の世界になったらいいと思う。